2017年11月28日~12月1日、ベトナム・ハノイで開催の国際学会で研究成果を発表しました。
日本国内で働く約10,000人を対象に「職場で困難を乗り越え成果を上げる人はどのような人か」という調査を行い、それにつていての調査結果と考察をもとに発表しています。
【学会概要】
会 期:2017年11月28日(火)~ 12月1日(金)
会 場:University of Social Sciences and Humanities[ベトナム:ハノイ]
主 催:University of Social Sciences and Humanities
大会名:First Southeast Asia Regional Conference of Psychology 2017-Human wellbeing and sustainable development
【発表タイトル】
日本語:職場における困難を乗り越えるために必要な特性・スキルとはどのようなものかー10000人を対象とした調査に基づいた検討―
英語:What traits and skills are needed to be successful on overcoming difficulties in workplace ? – A study based on the about10,000 workers’ survey in Japan -.
10,000人の働く人々の調査から、「挑戦し、困難を乗り越える力」を把握
仕事を続けていると、誰しも様々な困難に直面することがあります。そうした状況に対し、早々にあきらめてしまう人がいる一方で、そうした困難に粘り強くチャレンジし続け、最後には大きな成果を得て更なる成長を手にする人もいます。後者は、今あらゆる企業で求められている人材だといえるでしょう。
ユナイテッド・ヘルスコミュニケーション株式会社では、過去の心理学研究の蓄積をレビューして作成した調査項目を使い、困難を乗り越え、成長できる人に共通してみられる特性やスキル「挑戦し、困難を乗り越える力」を見出すことを目的とした大規模調査を実施、その成果を報告しました。
多変量解析の結果、5つの特性(自己効力感、自尊心、内発的動機づけ、根気、自己受容)と4つのスキル(ソーシャルスキル、思考の組み立てスキル、不安補償スキル、劣等感補償スキル)が構成要素として重要であることがわかりました。
10,000人という大きなサンプルデータに基づいて日本人ならではの「個の強さ」を検討した本研究には、世界各国の研究者の先生方に関心をもっていただき、シンポジウムは大盛況となりました。UHCでは今後この成果をさらに洗練させ、従業員の健康支援サービス「ウィティ」の新しいメニューとして「挑戦し、困難を乗り越える力」を評価するツールや、それを高めるためのプログラム開発を行っていく予定です。
学会について
First Southeast Asia Regional Conference of Psychology 2017-Human wellbeing and sustainable development
国際応用心理学会や国際心理学連合などの後援のもと世界各地で開催される応用心理学の地域大会(RCP)の東南アジア地域での第1回大会。アジア地域はもとより、欧米なども含めた世界各国からの参加があり、活発な議論が行われる。なお、ユナイテッド・ヘルスコミュニケーションの顧問、久留米大学文学部心理学科の津田彰教授は当大会の日本代表の委員でもあり、欧米と日本(アジア)でのウェルビーイングの違いなどについての研究成果を報告された。