サーカディアンリズムとは
サーカディアンリズムとは、人間や動物、植物など生き物が持つ約24時間周期の生理的なリズムのことです。私たちの体は朝になると目が覚め、昼頃になると頭も体も活発に活動して、夜遅い時間になると眠くなります。こういった約24時間のサイクルはサーカディアンリズムがあって成立しています。活動のように意識的なものだけではなく、体温やホルモン分泌のような無意識レベルのものも、サーカディアンリズムによって調整されています。
サーカディアンリズムは脳の視交叉上核によってコントロールされます。視交叉上核がリズムをコントロールするうえで最も参考にしているのが、目から入る光の情報です。例えば、朝の光を浴びると目が覚めやすいですが、これも目から光が入ることによって視交叉上核が「起きる時間だ」と体に知らせるからです。
サーカディアンリズムの類似概念
サーカディアンリズムの類似概念に「バイオリズム」や「ウルトラディアンリズム」があります。バイオリズムとは生き物が持つ周期的な生理リズムを示す概念であり、サーカディアンリズムも含んだより広い概念です。バイオリズムには女性の月経やそれに伴う体調・気分変動なども含まれます。ウルトラディアンリズムは24時間よりも短い周期の生き物のリズムを指します。例えば、1日3回の食事や、90分ごとに浅くなったり深くなったりする睡眠のリズムなどが含まれます。
サーカディアンリズムと健康
サーカディアンリズムは体温やホルモン分泌も整えてくれますが、その働きは自律神経を介しています。自律神経とは、自身の意思とは関係なく体の状態をベストに保ち続ける神経の総称です。自律神経には、体を活動的な状態にするための交感神経と、体を休息状態にするための副交感神経があります。
夜勤のような不規則な生活や夜更かしが続くとサーカディアンリズムが乱れます。そして、日中に活動すべき時に優位になる交感神経と、夜間に休息すべき時に優位になる副交感神経のバランスが取れなくなり、心身の健康に問題が出てくることになるのです。休息すべきときに交感神経が働いてしまうと、眠れなくなったり、常に体が緊張した状態になるため頭痛や肩こりが起きやすくなったりします。また副交感神経が適切に働かないと、消化機能が低下して、消化不良や胃腸の問題が発生することがあります。
文責:胡 綾及 (クリニカルリサーチ) 心理学博士
大学院でパーソナリティ心理学を専門として博士号を取得後、当社参画
広島大学大学院博士後期課程卒