メタ認知とは

メタはギリシャ語metaを語源としており、「高次の」「超越的な」という接頭語です。
認知とは、物事の見方や考え方を意味する心理学の専門用語です。

この2つを合わせたメタ認知は、「自分の思考プロセスについて考えたり、理解したりすること」を意味します。
ソクラテスの無知の知「自分は知らない状態にあるということを知っている」を例にメタ認知をイラストで表すと、次のようになります。

画面の中に出てくる人=知らない状態

画面を視聴している人=知らない状態にあることを知っている=メタ認知

メタ認知しているということは、状況を俯瞰的に見ていることになります。
そのため、目標に対して自分の行動が適切であるか評価したり、行動を修正したりすることにつながります。

メタ認知の2つの要素

メタ認知は、メタ認知的知識とメタ認知的活動の2つに分けられます。
メタ認知的知識では以下の3種類の知識が含まれます。

・自分も含めた人間の物事の考え方の特徴
(例)専門書を読むのは、自分は苦手だ

・自分がいま取り組んでいる事柄
(例)いま読んでいる専門書は、章の最後に要約がある

・課題への取り組み方、方略
(例)まずは要約を読み、内容の要点を理解する

メタ認知的活動には以下の2つの行動が含まれます。

・現状について評価する
(例)予想していたより、専門書を読むのに時間がかかっている

・評価に基づいて適宜行動を修正したり、目標を設定しなおす
(例)もう少し基本的な内容を説明してくれている書籍を読んで知識を増やしてからいま読んでいる専門書を読む

メタ認知的知識とメタ認知的活動はそれぞれ単独で働くものではありません。
メタ認知的知識をもとにメタ認知的活動を行い、効率的に物事を進めることができます。
また、活動を行った後のフィードバックにより、メタ認知的知識は更新されます。

学習におけるメタ認知の重要性

学生にメタ認知の考え方を教えることで、学習成績が大きく向上することがあります。
自身や課題の特徴などの情報を正確に認識できたり、効果的に学習戦略を調整できるようになるためです。
つまり、メタ認知を身に着けることで問題解決スキルが向上し、学業成績が良くなると言えるでしょう。

文責:胡 綾及 (クリニカルリサーチ) 心理学博士
大学院でパーソナリティ心理学を専門として博士号を取得後、当社参画
広島大学大学院博士後期課程卒
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