ストレスチェックツールの利用で生産性が上がるワケ

人事の基礎知識

平成27年の12月より一定規模以上の事業場で導入が義務化された「ストレスチェックの実施制度」

近年では、義務化対象に満たない規模の事業所においても、社員へのメンタル不調を防ぐためにストレスチェックを行っている企業が増えてきています。

ストレスが生産性に与える影響や、企業の業績との関連もデータによって明らかになってきており、メンタル不調の予防や対応策が積極的に議論されているのです。

今回は、そんな社員のメンタル不調による休職や離職を防ぎ、会社の損失や生産性低下を避ける予防策についてご紹介します。

【この記事を読んでわかること】

  • ストレスと生産性の関係
  • メンタル不調による休業と企業業績
  • メンタル不調の予防策

ストレスと生産性の関係について

※画像引用「stresscare.com「「ストレス」と「生産性」の関係をご存じですか? 欧州24か国のデータから」より」

ストレスと生産性の関連性をグラフ化すると、社員1人あたりの生産性は「ストレス低位国」と「ストレス高位国」で、1時間あたり23.6$もの差が出ると発表されました。

中でも日本は、ストレス高位国の平均を下回っており、ストレスが生産性に大きく影響していることが分かります。
また、「生産性の低さ」は「成果が出ない・利益が出ない」として新たなストレスをもたらす悪循環を生み出している側面があり「高ストレスで生産性が低い国」は、より生産性が低下しやすい環境を作ってしまいます。

生産性の差も中位国と低位国で大きく差があり、おおよそ3.5日働くと1日分の差額が生じるほどです。

ストレスチェックの利用は「生産性の低下と損失を防ぐ」

ストレス負荷が高いと、生産性の低下に加えて、メンタル不調による休職や離職等に繋がってしまいます。

こうした問題を防ぐためには、メンタルヘルス不調を予防していく取り組みが大切です。

メンタルヘルス不調による休職は復帰までに時間が掛かる他、そのまま退職していくケースも多く、人員を補填したり新規採用の発生など、大きな経費負担が発生する原因になるからです。

具体的に、社員が一人休業すると「年収の約3倍の損失額」が発生すると試算したデータが発表されており、企業の業績にもネガティブな影響を与えることが明らかになっています。

社員が一人休業すると「年収の約3倍の損失額が発生する」

※画像引用「SankeiBiz「社内うつを防げ!すべり座りを坐骨座りに変える『デスクワーク姿勢研修』開始」より」
メンタル不調等の理由で、社員1人が1年間休業した場合、年収の約3倍の損失額が発生するとの試算が公表されました 。
表では年収500万円の社員例となっており、該当従業員が休職する前の状態を維持するためのコスト(損失額)は1490万円に上っています。

また、1年の休業後に完全復帰できるとは限らず、時短勤務の継続や職種・職場の配慮等を含めると更に大きいものになるでしょう。

メンタルヘルス休職者が増えると「企業の業績は悪化する」

※画像引用「プレジデントウーマン「「メンタル不調でも無理に出社する」文化が組織にもたらす、恐るべき損失とは」より」

メンタルヘルスの不調による休職者の比率が上昇している企業は、その他の企業と比較して利益率が低い傾向にあります。
比率上昇企業は、メンタル不調を感じている「休職寸前の予備軍」も多くいることが予想され、利益率も年々その他企業と差が開いているという事実もデータから読み取れます。
誰かが休職すると、その業務負担が周囲の社員に波及してしまい、新しいストレスを発生させて連鎖的な休職を引き超すリスクもあり、長期離脱となりがちなメンタルヘルスによる休職が業績に与えるダメージは見かけ以上に大きいのです。

ストレスチェックツールで社員のメンタルヘルス不調を防ぐには?

生産性の低下や休職に伴う業績悪化を回避するためにも、社員のメンタル不調を事前に察知し、予防していくことが大切です。
厚生労働省が提唱する予防策は下記3つに段階的に分けられています。

【メンタルヘルス不調の予防策】

段階概要手段
1次予防メンタルヘルス不調の未然防止教育研修、情報提供、職場でのパワハラ・セクハラ対策、ストレスチェックなど
2次予防メンタルヘルス不調の
早期発見と適切な対応
医師面談・カウンセリングなど
3次予防職場・業務復帰支援環境改善・労働条件の配慮など

一定規模以上の事業所で義務化された「ストレスチェック制度」は、一次予防から三次予防までを一貫して行って報告する制度で、結果として従業員のメンタルヘルス不調の防いでいこうというものです。

それでは、弊社ストレスチェックツール「Wity(ウィティ)」を活用した予防方法についてご紹介します。

1次予防について

1次予防の目的は、メンタル不調の未然防止にあります。
そのため、従業員のストレス状況・実態の可視化を行い、従業員本人が自身のストレス状況を把握することが大切です。
「Wity(ウィティ)」が行うストレスチェックでは、従業員にストレス状況のアンケート調査を行い、高ストレスと判定された従業員が希望した際には、二次予防の手配を行います。
二次予防の必要が無い従業員も、自身のストレス傾向が把握できるため、セルフケアに努めることでメンタル不調を未然に防ぐことができます。

2次予防について

二次予防の目的は、メンタルヘルス不調の早期発見と適切な対応です。

ストレスチェックで「高ストレス者」と判定された従業員は、本人の希望によって二次予防である「面接指導」を希望することができます。

面接指導を行えるのは、「医師」と法律で定められていますが、厚生労働省の「ストレスチェック実地マニュアル」においては「企業の産業医※」が望ましいと記載されています。(※職場環境を理解している医師)

また、下記の2項目の条件を満たす事業場は、必ず産業医を手配する必要があります。

労働者数産業医の人数
50人~3000人1名以上
3001人~2名以上

「Wity(ウィティ)」ではストレスチェックの実施後、メンタルヘルスの不調や高ストレスが生じている可能性のある従業員に対し、面接指導や各種チャット相談等の二次予防へスムーズに移行できるようになっております。

【「Wity(ウィティ)」のストレスチェック実地から面接・相談までの流れ】

3次予防について

三次予防の目的は、職場・業務復帰の支援にあり、メンタルヘルス不調に陥り治療や休職を行っている従業員の復帰に向けた支援を行う段階です。

本人の希望・状態に合わせて業務上の配慮(時短勤務や職種変更等)を行い、復帰しやすい環境を整えます。

「Wity(ウィティ)」では、高ストレスと診断された方への「自己管理プログラムの配信」の他にも、心理の専門家・薬剤師・栄養士・スポーツトレーナー・エグゼクティブコーチ等の様々な専門家による、健康・キャリア相談が可能です。

休職後の復帰や治療中の不安等にも対応できる相談コンテンツは、高ストレス者の職場復帰を後押しし、結果的に三次予防の支援に繋がっています。

まとめ:ストレスチェックツールを利用して生産性アップ!

ストレスチェックツールを使って従業員のメンタル不調を未然に防いだり、早期発見や対処を行うことで、生産性の低下や損失を避けることができます。

事業場のストレス課題も可視化できるため、状況に応じた対応策を講じることによって、従業員ストレスの低下と共に生産性の向上にも影響があるでしょう。

ご紹介している「Wity(ウィティ)」は、労働者50名未満の事業所の場合、国からの助成金制度「ストレスチェック実施促進のための助成金」を利用すると実質無料で導入が可能になっています。
ストレスチェックツールは、実施だけではなく、診断後の継続的なフォローまで行います。
従業員のメンタルヘルスを一貫してサポートする「Wity(ウィティ)」をぜひご検討ください。
詳細は、こちらのページにて解説しています。

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